24年間唱え続けた「エイジフリー」 ~女性が仕事で輝くために~

社員の80%が女性の会社で社長をしております。「エイジフリー」を唱え続けて24年。「女性がいくつになっても仕事で輝いていける」ように、そして後に続く若い人達の為にも、そんな社会を皆で作りましょう。

2007年12月10日

『サクセスウーマン』のポジティブ対談~女性が仕事で輝くとき

『サクセスウーマン』対談
サリダ リニューアル3周年記念対談
『サクセスウーマンのポジティブ対談』~女性が仕事で輝くとき

和紙デザイナー 堀木エリ子
株式会社サリダ・アド 代表取締役社長 太田みどり


職場で、地域で、家庭で-
すべての女性が、自分らしく輝くためには一体どうしたらいいのでしょうか。
サリダではこのたび、六本木ヒルズで開催中の「サクセスウーマン講座」を全面的にサポートしていくことになりました。二十三年間提唱し続けてきた「エイジフリー」のコンセプトともピッタリの女性のためのトークイベントです。サリダは今後、こうしたセミナー事業にも積極的に関わっていき、応援させていただこうと思っています。
今回はイベントよりも一足早く、ゲストの堀木エリ子さんをお迎えして経営者同士のサクセス対談をお届けしてまいります。

(この対談記事は、2007年11月19日№44サリダ関東版本誌内で掲載したものを再編集したものです)


【太田】堀木さんは、銀行員から和紙デザイナーに転身された方とお聞きしていますが、実は私も美大を卒業して、広告代理店に勤めていたことがあるんですよ。結婚して専業主婦時代を経て、三十七歳で再就職。一人娘を育てながら、未経験営業マンとしての再スタートでした。

【堀木】そうだったんですか。私も高校を卒業後、四年間銀行に勤めておりました。その後、縁あって和紙の商品開発の会社に転職しまして。でも最初はあくまでも「経理」としての採用だったんです。しかもその会社、二年でクローズしてしまいましたけど。

【太田】まぁ!最初は経理で入られたの?その後どうやって和紙デザイナーに?

【堀木】転職後は経理事務をしていたんですけど、ある日デザイナーさんに福井県にある越前和紙の職人さん達の工房に連れて行ってもらったんです。その時出逢った職人さん達の姿に大変な衝撃を受けまして。当時、手漉き和紙は機械漉きに押されて大変厳しい状況でした。その現状を知って、こんな尊い日本の伝統文化が廃れようとしているなんてとんでもない!私が何とかしなくちゃって思ったんです。これを私は「誰からも頼まれていない使命感」と呼んでいますが(笑)。

【太田】まさに運命の出逢いですね。今の若い方達の中には「好きを仕事にしたい」という人も多いようですけど、何かを極めていく人にはやっぱり共通点があるような気がします。どの方も壮絶な「思い入れ」と「情熱」をお持ちで。

【堀木】よく皆さんに「堀木さんは天職が見つかっていいね」て言われるんですけれど、私、天職が見つかったんじゃないんです。これを天職にするって「決心した」んです。
冷たい水に手をさらして、その手を真っ赤に腫らしながら和紙を漉いている職人さんたちの姿を見て、覚悟を決めたんですよね。過酷だったからこそ「私しかいない」って思いました。

【太田】素晴らしいですね。まさに、誓願が人をつくる。信念を持っている人は何事をも成就していけるという証拠ですね。

【堀木】先程も申し上げましたように、私は元々和紙が好きでこの世界に入ったワケではありません。ましてやデザインの大学に行ったワケでも、アートを勉強したワケでもありません。私にとって「動機善」ということが大切だったんだと思います。「何かの役に立ちたい」という願い-私の場合「和紙業界の役に立ちたい」という思いが根っこにあるからこそ、自分の中の芯をぶらさずにいられるのだと思っています。作品を制作する過程においても、私心で動いていないかどうかを常に振り返りながら、「利己」ではなくて「利他」に帰着するよう努めています。

【太田】私どもも「すべての働く女性のために」と訴え、行動し続けて参りましたが、二十三年間懲りずに唱え続けて来た「エイジフリー」は、私自身の使命だとも思っています。年齢や結婚、出産などの有無に関係なく、女性がその場でなくてはならない存在として、自分らしく輝きながら仕事を続けて欲しい。そのためのお手伝いだったら、どんなことでもさせていただきたいって思っています。

-転職するタイミングは、どのように推し量ったらよろしいのでしょうか?

【太田】自信のない時の恋愛がうまくいかないのと同じように(笑)、基本的に自信のない時の転職はすべきではないと思います。もちろん、転職をするには様々な理由もおありでしょうけど、決してご自身の「逃げる道具」に使ってはいけませんね。本来「転職」って「キャリアアップ」のための手段でしょう?ひとたび就職をしたら、「石にかじりついてでも続けなさい」と申し上げたいですね。自分の居場所を作るのは自分自身ですから。

【堀木】全く同感です。環境を変えたい気持ちはわかりますけど、仕事を変えたところで、自分は変わらない。安易な気持ちで転職してしまうと、結局同じことの繰り返しになってしまうと思います。

【太田】そう。環境を変えても、仕事を変えても、自分が変らない限り、何も変りません。まずは、自分を変えること。そして、自分に合った企業を選ぶことはもちろん大事なことですが、ぜひ企業からも「選ばれ」「求められる」人材になっていただきたいですね。前の会社から引き留められるくらいの(笑)

【堀木】仕事を辞めていく人の話を聞いてみると、一様に「合わないから」という答えが返って来るんです。私は、こうした「合う合わない」「適してる適してない」という視点自体がおかしいと思うんですよね。会社に合わすのはあなたの方でしょ、って(笑)。

【太田】「合う合わない」を、余りにも短い時間で判断し過ぎなんじゃないかしら。この会社がどういう会社なのか。ここの経営者がどういう考えを持っているのか。実際に自分の目で確かめて、自分の心でしっかりと見極めていくには、ある程度の年月がかかると思います。会社のブランドではなく、本当に自分を成長させてくれる場所かどうかという視点を大切にしていただきたいですね。

-お二人とも経営者でいらっしゃいますが、これからの時代、どんな女性を採用して行きたいとお考えですか?

【堀木】やっぱり自分のことだけではなく、常に人のことを考えられる女性ですね。そこに原点がある人。「何のため」という目的意識がハッキリしていると、自分の中の芯がぶれないんです。私は採用面接の際、二十代の女の子たちに必ずさせてもらっている質問があります。それは「あなたは四十歳になったら、どういうことをしていたい?どんな女性になっていたい?」という内容の質問です。残念ながら即座に答えられる人は、滅多にいませんけど(笑)。何も大袈裟なことじゃなくていいんです。「何かのために」ということをきちんと語れる女性-それを常に持っていられる人は、成長度合いも早いですね。

【太田】なるほど。私はやはり「人間力」のある女性ですね。以前、ゲストで出演させていただいたサクセスウーマン講座でも「美人の条件」としてお話しさせていただきましたが、まずは「聡明な人」。その場の空気が読めて、立場をわきまえられる人はとても豊かな教養を感じます。そして「心の美しい人」。相手の立場を理解できて、自分のことよりも人のことを優先して考えられる人。最後に「笑顔の素敵な人」。これは人を幸せな気持ちにさせてあげられる人かどうかということです。

-採用の面接時に重きを置いていらっしゃる点は?

【太田】やはり採用する側としては、その方の「人間性」を重視しています。「もう一度会いたい」と思える人かどうか。ファーストインプレッションはとても大事な物差しですね。ですから「見た目」もとっても大事。第一印象の決め手はやっぱり「笑顔」です。

【堀木】私もよく若い人達に「幼稚園で習ったことを大人になってもキチンとできれば成功するわよ」と言ってるんですが、返事ができて、挨拶ができること。実はこの当たり前のことをできる人が本当に少ない(笑)。

【太田】確かに美しい日本語が話せる若いお嬢さん達が少なくなりましたね。本来こういった情操教育は、家庭や学校で学ぶべきであって、社会に出てからでは遅過ぎるような気がします。今後は、社会に出る前のお嬢さん達の心を育てる情操教育にも取り組んで行きたいと思っています。まずは全国の女子大を行脚しながら、講演活動をスタートさせていただこうかしら(笑)。

-最後に、読者の皆様にメッセージをお願い致します。

【堀木】とにかく、やるかやらないかで迷った時は「できるかできないか」で悩まないで欲しい。全てを「できる」という前提で捉えて、「できない」という選択肢を捨てて欲しいんです。すると「どうしたらできるか」ということしか残らない。この「どうしたらできるか」ということだけを考えていく習慣を身に付けると、不思議なもので大抵のことは何でもできるようになりますね。

【太田】私も面接をしていると「営業職って私にもできますかね?」って逆に質問されることがあるんですけど(笑)、「できるかどうか」は本人次第。まずは「やってみよう!」というポジティブな心意気が大事なんじゃないかしら。やっぱり成功している人たちって、みんな圧倒的にポジティブですもの。ですから、もしも「成功の秘訣」があるとしたら、それは「ポジティブ」の一言に尽きると思います。ぜひ皆さんにも、物事を前向きに捉えて行く習慣を身に付けていただきたいですね。

-大変にありがとうございました。この堀木さんのお話の続きは、ぜひ11月24日のサクセスウーマン講座(終了)でお楽しみ下さい。

(敬称略)

icon12堀木エリ子profileicon12
1962年京都生まれ。高校卒業後、都市銀行に就職。その後、和紙の商品開発の会社に転職し、手漉き和紙と出逢う。
1987年SHIMUS設立。
2000年(株)堀木エリ子&アソシエイツ設立。「建築空間に生きる和紙造形の創造」をテーマにオリジナル和紙を制作。和紙インテリアアートの企画、制作から施工までを手掛ける。近年の作品に「東京ミッドタウン・ガレリア」「千代田区新庁舎」「そごう心斎橋本店」「成田国際空港第一旅客ターミナル到着ロビー」「ザ・ペニンシュラ東京」のアートワークなど。1999年には、世界的チェロ奏者ヨーヨー・マ氏からの依頼を受け、カーネギーホールの舞台美術も担当。
2001年日本建築美術工芸協会賞、2002年インテリアプランニング国土大臣賞、2003年日本現代藝術奨励賞、ウーマン・オブ・ザ・イヤー賞2003、2006年SDA賞/サインデザイン優秀賞などを受賞。著書に「和紙の光景」(日経BP社)、「ERIKO HORIKI-Washi in Architecture」(トリアングラポスタル社)、「和紙のある空間」(株式会社エー・アンド・ユー)がある。

堀木エリ子オフィシャルサイト
http://www.eriko-horiki.com/


Posted by midori  at 17:30 │対談